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作曲と思索の愉しみ

オーケストラ作品の作曲・制作過程や、科学史と音楽史の研究にかかわる記録です。 森さちやの自作曲の公開も行います。 曲と思索を分かち合いたい。

フルートが躍動する管弦楽曲「森の木霊(もりのこだま)」を公開 

Posted on 17:12:31


 この曲「森の木霊」は、作品集≪天地有情≫のなかで、私が最も気に入っている曲です。
 (高尾山中の自然道のような)森の中を散策しているときの、心と体と外界との相互作用で生まれる感興を、ごく自然な形で表現できたと思っています。

 
 作品集≪天地有情≫のテーマは、―管弦楽とジャズバンドの響宴― というものですが、「森の木霊」は、このテーマで最初に作った曲なので、とても愛着があるのです。
 この曲が、自分で納得できる快適な曲に仕上がったので、このテーマで何曲か作り続けよう、と決めたのでした。
 
 友人の一人は、「モーツァルトの楽曲を想わせる」という身に余る感想を伝えてくれたのですが、創作中に意識していた作曲家は、むしろヘンデルでした。

 確かに、メロディーラインやフルートの素早いパッセージなど、モーツァルトを想起する要素はあるように感じます。
 ただ、作曲している間は、ヘンデルが現代に生きて作曲をしたならば、ここの聴かせどころはどのように強調するだろうか、このフレーズをどう処理するだろうか、などといったことを考えたりしていたのでした。
 ですから、私は、この曲やこの作品集のテーマに沿って作った曲は、バロック音楽の現代版だと考えています。
 
 次の、曲のタイトルをクリックすると、試聴できます。


Spirit of Woods
(もりのこだま)
Spirit of Woods

―Flute & Jazz Band & Orchestra―

(5:47, 約58MB, WAVファイル)

作品集≪天地有情≫に収録


 [ウェブサイト【森の音楽工房】での説明] 


 森の中をゆったりと散歩している情景を思い描いて、曲を作りました。
 鳥や木々や草花と人間とが、交感している世界、共鳴する自然を表現してみようと試みました。
 
 フルート協奏曲風の管弦楽曲ですが、途中から、フルートがジャズバンドをバックに演奏を始めます。そして、オーケストラとジャズバンドとの対比的演奏を背景に、フルートが奔放に躍動します。
 オーケストラとジャズバンドでは、楽器編成や規模が異なるだけでなく、ビート感覚も違うため、クラシック音楽調から一転してジャズへ、またクラシック調へ、と曲想が何度か転じます。この演奏様式の劇的な転換が、聴き所のひとつです。
 
バロック音楽の「合奏協奏曲」の編成と演奏様式を参考にして、創作しました。
 
の解説参照。
 
 この<森の木霊>では、合奏協奏曲のコンチェルティーノの部分に、[Flute+Jazz Band]を代入した編成を採用しています。オーケストラは、古典派時代の標準的2管編成に近いものです。
 したがってこの曲は、バロック音楽の「合奏協奏曲」の現代版、を目指した曲です。
 
 2010年6月作曲、2012年2月改訂、ト長調。複合3部形式です。


楽器編成(コンチェルティーノ):ソロ・フルート、ピアノ、ヴィブラフォン、ベース、ドラムス。
楽器編成(リピエーノ):フルート、オーボエ、クラリネット2、バスクラリネット、ファゴット、ホルン2、シロフォン、チューブラベル、ティンパニー、シンバル、ラテン・パーカッション5種、弦楽器群(ヴァイオリンⅠ・Ⅱ、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)。


「合奏協奏曲(=concerto grosso)」とは、独奏楽器<群>を、オーケストラ全体と対置させた協奏曲のことです。独奏楽器<群>は、コンチェルティーノといい、たとえば、ヴァイオリンとフルートとチェロとチェンバロで構成されたりします。一方のオーケストラは、リピエーノといい、弦楽合奏、または弦楽合奏プラス管楽器群という構成です。
 コレッリやヘンデルの合奏協奏曲が代表例で、バロック時代の協奏曲の最も重要な様式です。2つのグループが対等の立場で演奏し、音量や音色の対比や、フレーズの掛け合いなどによって、劇的な効果が生み出されます。

 

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