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作曲と思索の愉しみ

オーケストラ作品の作曲・制作過程や、科学史と音楽史の研究にかかわる記録です。 森さちやの自作曲の公開も行います。 曲と思索を分かち合いたい。

ピアノ六重奏曲<泉の精>をめぐる覚え書き 

Posted on 06:20:41

 
 前回、3月24日に、新曲<泉の精>―ピアノと管楽のための六重奏曲―を公開しました。
 前回のブログ記事で書き落としたことを少々、今回は付け加えておきます。

 
 <泉の精>のテーマメロディーは、<山の霊>と同様、またしても東山魁夷の絵画に触発されて思い浮かんだものです。
 ただし今回は、恥ずかしながら、カレンダーの表紙の絵を眺めていた時のことでした。 2017年の東山魁夷のカレンダーの絵画から流れてくるように感じた、ひとまとまりの旋律がありました。それを忘れないうちに、五線紙にメモ書きしておいたのです。昨年暮れの大晦日のことでした。
 その絵画とは、『緑響く』という、有名な作品です。新緑の森が湖面に映っている湖畔を、幻想的な白馬が歩いている絵画です。
 その湖と白馬をイメージして、創作していきました。
 
 その後、『緑響く』を調べてみると、「御射鹿池(みしゃかいけ)」をモチーフとしたその作品を制作中、東山魁夷氏にも音楽が聴こえてきたらしいことがわかりました。
『東山魁夷館所蔵作品集』(1991)で、東山魁夷氏は次にように記しているそうです。
 
「一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、画面を右から左へと歩いて消え去った―― そんな空想が私の心のなかに浮かびました。私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲の第二楽章の旋律が響いているのを感じました。おだやかで、ひかえ目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが慰めるかのようにそれに答えます。
 白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです」
「著名人が愛した風景 #2 日本画家 東山魁夷」より)
 
 そのピアノ協奏曲とは、第23番、k.488の第2楽章のようです。
 
 僭越ながら、モーツァルトのその楽章と、<泉の精>とのあいだには、共通点があることがわかりました。
 どちらも短調で、哀愁を帯びた曲調です。また、拍子がともに、6拍子でした。
 結局、東山魁夷氏と私は、似た曲想の旋律を聴きとっていたのです。
 東山魁夷氏に作用した、イメージからの喚起力と相似た波動が、私にも作用したということでしょうか。
 

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