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作曲と思索の愉しみ

オーケストラ作品の作曲・制作過程や、科学史と音楽史の研究にかかわる記録です。 森さちやの自作曲の公開も行います。 曲と思索を分かち合いたい。

名探偵には、なぜ独身が多いのか 

Posted on 09:00:51

 
 ミステリーに登場する歴代の名探偵は、なぜか独身の男性が多いようです。
 シャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、金田一耕助、浅見光彦、彼らは皆、私の記憶違いでなければ、独身でありました。
 ではなぜ、名探偵役に、作家は独身の人物を配するのでしょうか。

 
 上にあげた探偵の方々は、どなたも、権力欲や出世欲や金銭欲などが希薄であるか、関心がないタイプです(ホームズは、ナイトの地位を辞退しています。ポアロは半隠棲生活のようです。浅見光彦は兄の家に居候です)。そして、皆さん多少とも「変人」です。
 つまり、世間的価値観からやや離れた立ち位置にいる、という点で、共通性があります。
 そして、それなりの教養を身に着けています(ホームズはヴァイオリンを弾き、化学実験を行います。金田一さんは絵画や歌舞伎に造詣が深い)。「高等遊民」という類型が近いでしょうか(浅見光彦はお手伝いさんの須美子から「坊ちゃま」と呼ばれています)
 一方、推理小説のテーマとなるもろもろの犯罪は、社会的な欲望の権化のような人物によって引き起こされたことが、話の終盤に明らかにされる場合がしばしばです。
 名探偵はどうやら、犯罪者たちがよって立つ基盤となる価値観とは遠く離れた世界に住む住民、との設定がなされているわけです。
 世間における、俗っぽい欲望と距離を置いている人物の方がかえって、岡目八目で、鳥瞰的視野から事件の全体像を把握することができるのかもしれません。あるいはまた、犯罪者との人物像の対比が明確になる、という効果も期待できるのかもしれません。
 そうしたキャラクターであることを読者に暗黙の裡に伝えるのに、「独身」という造型は効果的なのでしょう。
 あまり「欲しがらない」精神の持ち主。その象徴としての「独身」。
 それゆえ、ミステリー作家たちはこぞって、名探偵を独身にしたのではないでしょうか。


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テーマ - 推理小説・ミステリー

ジャンル - 本・雑誌

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